【MIDIデータ作成】Synth1の各パーツの説明1 : Oscillators - 波形
現在、T.M.Revolutionの「HOT LIMIT ~Y&Co. Remix~」の耳コピを製作中なのですが、元に近い効果音の音源が見つからずに困ってて、Synth1で作ってしまおうと思い本格的にシンセサイザーの勉強をする事にしました。
耳コピ途中報告(HOT LIMIT ~Y&Co. Remix~ / T.M.Revolution)Synth1
Synth1をある程度把握すれば、他のシンセサイザーソフトも使いこなせそうなので、各パーツの名前や使いどころやサンプル音等を纏める事にしました。説明動画やサイトはいくつか見ましたが、情報がばらばらで混乱したので、今後忘れてしまうだろうと予想。
完全に自分用のメモです。▲これがSynth1で、フリー音源です。
Oscillators(オシレーターズ)
オシレーターは発振器の事らしいですが、シンセサイザーソフトでは、音素材の波形を作る所を指すようです。
Oscillators - 波形
オシレータズ内では、波形を選ぶ場所が3か所あります。以下では、それぞれの波形説明を纏めました。
- 画像は波形の形をそのまま表している。
- 和名は「正弦波」。
- 倍音を含まない純粋な「基音」のみの波形で、厳密な意味では自然界には存在しないらしい。
- 別名「純音」「ピュアトーン」等。
- 倍音がないと、減算フィルターが使えないらしい。
- 波形とは、基本的にサイン波の重なりで出来ている。
- フルートに近い、丸い音。
- 楽器に似せて使う事はあまりない。
- 柔らかい「PAD」「単音でカウンターメロディ」「打楽器系」等で使用される事が多い。
【倍音とは】
楽音の音高とされる周波数に対し、2以上の整数倍の周波数を持つ音の成分。
▲サイン波の波形。Synth1の波形アイコンと同じ形をしている。【PADとは】
曲のバックで鳴っている持続音の事。
音の隙間を埋め、雰囲気を盛り上げるなどのために使用される。
「白玉」(全音符の事)と呼ばれる場合もある。
また、パッド向きの音色の事を指す場合もある。
▲サイン波の周波数。倍音が無いので、山が一つしかない。
- 画像は波形の形をそのまま表している。
- 倍音は、奇数次倍音(奇数のみの倍音)のみの波形。
- 倍音が少なく、柔らかい音。
- 「大人しめのベースライン」「PAD」「加工して打楽器系」に使われる事も。
- 「オカリナ」や「ピッコロ」等の楽器系の再現に使われる。
- サイン波に似た丸い音。
- 下側の頂点と上側の頂点の間を同じ傾きの直線で繋いだ波形。
▲三角波の周波数。倍音があるので、山が複数出ている。
- 画像は波形の形をそのまま表している。
- 倍音は、全ての倍音を含む波形。
- 音が明るく、エディット効果が出やすい波形。
- シンセの世界では、一番使われる波形。
- 「ブリブリベース」「リード」「PAD」「アルペジオ」「トランス系」等に使われる。
- 上昇タイプと下降タイプがありますが、こちらは下降タイプ。
- 上昇タイプと下降タイプの違いは横線を軸に反転している状態ですが、音色的には同じらしい。
- メジャーな方は上昇タイプですが、Synth1は開発の都合で途中のバージョンから下降タイプに変更したらしい。
【エディットとは】
入力されたデータの音高を変更したり、音の強さ、長さを変更したりして音楽的な表現を加えていくことを指す。コドバンク内の音楽用語ダス「エディット [edit]」より
【リード楽器とは】
リードによって音を発生させる楽器の総称。
リードで楽器の管内部の空気を振動させるクラリネット・オーボエ・パイプオルガンなどと、リードそのものが発音源となるハーモニカ・アコーディオン・リードオルガンなどがある。
【アルペジオとは】
和音を構成する音を一音ずつ低いものから(または、高いものから)順番に弾いていくことで、リズム感や深みを演出する演奏方法。
日本においては順番に弾くことだけではなく、コードを抑えた状態で弦を一本ずつ弾く事全般を言う場合もある。
▲ノコギリ波の波形。Synth1の波形アイコンと同じ形をしている。【トランスとは】
ハウスから派生したエレクトロニック・ダンス・ミュージックの一種である。
125から150くらいまでのBPM(テンポ)のリズムに加え、うねるような旋律を奏でるのが特徴。
そのリズムやメロディは、さも脳内の感覚が幻覚や催眠を催す「トランス状態」に誘うかの様な様式からトランスと呼ばれている。
▲ノコギリ波の周波数。全ての倍音があるので、山の数が一番多い。
- 画像は波形の形をそのまま表している。
- 倍音は、三角波と同じ奇数次倍音のみを含む波形。
- 三角波よりも倍音量が多いので、音の質が違う。
- ファミコンでおなじみの音。
- 「バッキング(伴奏)」「リード」「アルペジオ」などで使われる。
- 「クラリネット」「オルガン」などの楽器音を再現する。
矩形波
▲矩形波の波形。Synth1の波形アイコンと同じ形をしている。パルス波
- 凸凹の横幅の比率が「50:50」以外の時は、全てパルス波と呼ばれる。
- 形状は、パルス信号に似ている。
- Synth1では、比率は左側が大きい数値(「75:25」等)にしかなりませんが、逆の比率が可能だとしても音的には同じらしいので、その設定は必要ないようです。
▲矩形波の周波数。三角波と同じ奇数倍音のみなので山の数も同じだが、倍音の音量が多いので三角波よりも少し縦長。
- 周波数が不規則なので、音という概念がない。
- 全ての周波数を含んでいる。
- 音程(ピッチ)が全くない。
- 打楽器系で使われやすい。
- 効果音として使われる。
- 全ての周波数を含んでいるので、フィルターの反応が一番いい。
- ブレスノイズとして仕込まれたりもする。
- 音をざらつかせたい時にも使う。
- 大きく分けて、「ホワイトノイズ」と「ピンクノイズ」がある。
- Synth1には、ホワイトノイズのみ入っている。
▲ノイズの周波数。全ての周波数が含まれているので、それぞれの山は小さい。
音程が無いので、音階で鳴らしても同じものが繰り返される。